中小企業や零細企業が資金繰りに困る理由の一つが自己資本の不足です。会社を設立するときには資本金を準備します。しかし、これが不十分だと資金繰りに困るケースがあるのです。特に、創業したばかりの会社が急成長する段階ではよく起こることだといえるでしょう。
ビジネスチャンスがあれば、それを逃さないようにするのは経営者として当然のことなのですが、その際に資金がどれくらいあるのかをよく検討しなければなりません。新たなビジネスに参入するときに、資金が不足しているといずれショートする可能性もあります。このようにならないようにするたえには、常に資金調達のできるチャネルを用意しておくことが必要です。中小企業や零細企業が債券を発行したり、あるいは株式を発行したりするのは少しハードルが高いですから、どちらかというと銀行融資などに頼ることになるでしょう。
また、ほかのコストを削減していくことも必要なことの一つだと考えられます。たとえば、役員報酬をしばらくのうちは支払わないといった方法をとることもできます。創業して経営が安定してくるまでは、資金繰りは常に問題となると考えておいたほうが良いです。役員報酬がないと生活ができないという人もいるとは思いますから、完全になくすべきなのかどうかというのは判断が難しいですが、このあたりをうまく調整していくのは良い方法です。
また、利益の分配についても、キャッシュとして資本を積み増していくことも考えなければなりません。